安息日礼拝vol.6 ハヌカに思うメシアの民その2「繰り返されるマカバイ戦争」

安息日の平安をお祈り致します!
2019年のハヌカは12月22日に始まる8日間。
それにむけて、ハヌカに託された神の預言を紐解いていこうとしております。
先週の安息日礼拝で、ヘレニズムについて掘り下げ、ハヌカの発端となったマカバイ戦争において、イスラエルを攻撃、略奪し、人々を惨殺したセレウコス朝シリアの王、アンティオコス・エピファネスの人物像にせまりました。
そして、先週私は、このマカバイ戦争を端的に「ヘレニズムVSヘブライズム」の戦争だとお話いたしました。
先週はヘレニズムについて学びを分かち合いましたので、今週はいよいよ、神の民ヘブライの民の「イズム」、ヘブライズムについて、学びたいと思います。

聖書の朗読 マカバイ記 I 1章10節~30節
      マカバイ記 I 1章41節~49節 / 1章54~57節

1. ヘブライズム

かいつまんで言うと、ヘブライ人、つまりユダヤ人の考え方のことです。
 神は唯一無二 ヤッウェの神だけ
 神の全知全能性にまったく制限がない。
 すべてをお造りになった、創造主たる神
 人間は、神の御計画によって動かされている。
 つまり、神に絶対的な決定権があり
 人間は神がいなければ生きていけない弱い存在(バサール)である。
 神の力なしに、人間は何もできない。
 そう考えるのが、ヘブライズムです。
  ヘブライズムにおいて、人間はあくまでも、神がお許しくださる範囲でのみ決定権があり、神の主権性を認めることを旨とする信仰です。
  考えてもみてください。原罪とはなんでしょう?
 エデンの園で「善悪を知る果実を食べたこと」そのものではないんです。
 つまり、神の言いつけに背いたことそのものは罪ではないんです。
 あの時「女」が「ごめんなさい。お言いつけに背いて食べてしまいました。」と
悔い改めていたら、「二人」は楽園を追放されることもなかったんです。
 罪は、この行為の結果起きたことです。
 では何が起きたのでしょう?
 ・・・「善悪を定める基準を自分においた」
これが原罪です。
 ヘレニズムは、人間は自分たちの意思だけで生きて行けて、自分の命に関わるあらゆることを自分の勝手に選ぶ事ができると信じる主義です。当然、なにが善で何が悪かも人間が決めて良いのです。
 ヘブライズムにおいては、善悪を定める基準が人間にあるのが人類初の「罪」であるわけだから、ヘレニズムとヘブライズムは、真っ向から衝突するわけなんです。

2.  マカバイの一族

マカバイ書には、こうあります
マカバイ記2章1節〜 マタテアの子マカバイ

 そのころヨヤリブの子らの一人の祭司、シメオンの子、ヨセフの子マタティアがエルサレムを立ち去ってモディンに居を定めた。彼には五人の息子がいた。彼らはガディと呼ばれていたヨハネ、タシと呼ばれていたシモン、マカバイと呼ばれていたユダ、アワランと呼ばれていたエレアザル、アフスと呼ばれていたヨナタンである。



 マタティアという人に五人の子供がいて、その三男なのでしょうか、本名をユダという人物がマカバイです。
 結論から言うと、アンティオコス4世・エピファネスに最初に反旗を翻したのは、ユダ・マカバイではなく、父親のマタティアの方です。
 マカバイの一族の蜂起の経緯を見る前に、当然のことですが、アンティオコス4世のイスラエル攻撃の詳細を見る必要があります。

3.  神殿汚し

 しかしながら、最初からいきなり、アンティオコス4世が責めてきたわけではないようです。初めに、イスラエルの堕落があったのです。近代化を目指した、とでも言うのがわかりやすいかと思います。
 掟に縛られる、タブーだらけの生活に嫌気がさしたのでしょうか?華やかで奔放な「異邦人」つまり、よそ者たちの様子が羨ましくなったのでしょう。
 「さあ、行ってわれわれの周囲の異邦人と契約を結ぼう。われわれが彼らから離れて以来、多くの災いがわれわれに襲いかかったのだから。」(マカI 1:13)
 聖書は、まず、イスラエルの中に心が折れてしまい、人々を誘惑の道へ扇動するものがいた事を書いています。 彼らの方からいそいそと、アンティオコス4世のところに進んでいってしまったのです。アンティオコスは彼らを権力を与えることで懐柔しました。
 結果、エルサレムに在ってはならない建築物が建ち始めました。
 「体操場」がその代表です。オリンピックを編み出したギリシャ人です。何でもかんでも競うのが好きです。競い合いに勝利して、自分の価値を証明する。ヘレニズムの基本です。そのヘレニズムの真髄を表すのが「体操場」という施設だったのです。
 ローマにいまでも、チルコ・マッシモという遺跡がありますが、これは、戦車競技の会場となるべく造られた壮大な施設です、コロッセオもあります。こういった施設は、娯楽がなかった時代、娯楽を渇望するヘレニズム人の結晶として造られたものですが、この欲望の果てにどのようなことが行われたかは、皆様もよくご存知でしょう。
 ヘブライ人は違います。確かに、喜びを強く求めるのがヘブライ人です。しかし、ヘブライの民の最大の喜びは「One Thing」です。
 神との交わりです。娯楽などが与える刹那的な快楽ではなく、永遠に続く神との関係です。それを、排他主義とか、禁欲主義とヘレニズム側は批判しますが、そんなことではなくて、むしろ刹那よりも永遠を求めているわけですから、ヘブライ人のほうが、前向きなのです。
 それにも関わらず、この当時のイスラエルの民は、アンティオコス4世にすっかりほだされて、体操場をつくったのです。アンティオコス4世のスパイたちは、人当たりがよく口が達者だったのでしょう。ヘブライズムにおいて、体操場を作るなど、考えられないことです。
 いまでも、ヘレニズムの人は、見るからに朗らかで、演説が上手です。抗えない娯楽を人に提供しています。
 そうやって、まんまとほだされたイスラエルの民は、アンティオコス4世に対し、城門を開け放ってしまったのです。
 聖書によると、アンティオコス4世はプトレマイオス朝エジプトに勝利を収め略奪の限りを尽くしてから、エルサレムに入城したとあります。戦った形跡はありません。予め城門は開かれていたからです。戦ってもいないのに、いきなり「聖所」に入り「大略奪」です。
 そこからは、戦争で負かしたわけでもないイスラエルに対し、悪行の限りを尽くします。「安息日の虐殺」、「トーラーを守る者の処刑」地獄絵が繰り広げられる中、イスラエル人が最も問題視したのは「神殿汚し」です。
 ざっと、まとめると7つの「神殿汚し」行為です

  1. 安息日を汚す
  2. 主の例祭と聖なる日を汚す
  3. ギリシャの偶像(ゼウス)を祭壇において拝ませた
  4. 祭壇に豚の血をささげた
  5. 聖書で禁じている不浄な食べ物を食べさせた。
  6. 割礼を汚した。
  7. トーラー(律法)の学びを禁じた

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